【28卒】業界研究のやり方7ステップ!業界一覧、絞り方、ノートの作り方を解説
IT・広告・サービス・メーカー・小売・商社・金融・官公庁などの業界一覧をはじめ、市場規模・ビジネスモデル・仕事内容・将来性・課題の調べ方、業界研究ノートの作り方まで詳しくご紹介。
業界と業種・職種の違い、いつから始めるべきか、志望業界を絞れない場合の選び方、企業研究や志望動機への活かし方まで網羅しています。
学生3,000人以上との面談実績を持つFULL HOUSEの取締役COOが、28卒の業界選びをわかりやすくお伝えします。
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【目次】【28卒】業界研究のやり方7ステップ!業界一覧、絞り方、ノートの作り方を解説
この記事の執筆者:加瀬 浩之(Hiroyuki Kase)
株式会社FULL HOUSE 取締役COO
加瀬 浩之(カセ ヒロユキ)
X / Twitter: https://x.com/kasetchi
千葉県出身。学習院大学文学部卒業。
2014年にVOYAGE GROUPへ入社し、新卒採用支援・就活支援に従事。2016年に株式会社FULL HOUSEを共同創業。
現在は取締役COOとして、会社経営やWebメディア運営に携わるほか、これまでの採用・キャリア支援の経験を活かし、就活支援サービス「 ジョブさがーす 」の運営や学生のキャリア支援に取り組んでいる。
28卒の業界研究は何から始めればいい?
28卒が業界研究を始める場合は、最初から1つの業界に絞り込まず、世の中にどのような業界があるのかを広く知ることから始めましょう。
興味のある業界だけを見るのではなく、IT・通信・マスコミ・サービス・メーカー・小売・商社・金融・官公庁など、主要な業界の特徴を一度確認します。
その後、気になった業界について次の項目を詳しく調べていきます。
- どのような商品やサービスを扱っているか
- 誰を顧客としているか
- どのように利益を得ているか
- どのような企業があるか
- どのような職種や仕事内容があるか
- 市場は成長しているか
- 今後どのような変化が予想されるか
- 自分の強みや価値観と合っているか
業界研究は、業界の情報を暗記する作業ではありません。
業界の仕組みや仕事を理解し、自分が興味を持てる業界や、強みを活かせる業界を見つけることが目的です。
就活における業界研究とは
業界研究とは、世の中に存在する業界の仕組み、ビジネスモデル、代表的な企業、仕事内容、市場規模、将来性などを調べ、自分が働きたい業界を見つける作業です。
企業を個別に調べる企業研究とは異なり、業界研究では複数の企業に共通する事業構造や、市場全体の特徴を確認します。
例えば、同じIT業界でも、企業向けのシステムを開発する会社、一般消費者向けのWebサービスを運営する会社、通信インフラを提供する会社など、事業内容はさまざまです。
業界名だけで判断せず、業界の中にどのような分野や企業があるのかまで確認しましょう。
業界・業種・職種の違い
業界研究を始める前に、業界・業種・職種の違いを理解しておきましょう。
それぞれの意味は次の通りです。
- 業界:企業が提供する商品やサービスの分野で分類したもの
- 業種:企業が行っている事業を、一定の基準で分類したもの
- 職種:営業・企画・マーケティング・エンジニアなど、個人が担当する仕事
例えば、IT業界に属する企業の中にも、営業職・マーケティング職・エンジニア職など、さまざまな職種があります。
「IT業界に興味がある」というだけでは、実際に担当する仕事までは決まりませんので、業界と職種を分けて考えることが重要です。
28卒が業界研究を行う目的
業界研究は、志望業界を1つに決めるためだけに行うものではありません。
知らなかった選択肢を増やし、自分に合う仕事を見つけ、納得できる志望動機を作るために行います。
ここでは、28卒が業界研究を行う主な目的を解説します。
自分が知らない業界を見つけるため
就活を始めたばかりの学生は、普段の生活で接することの多い企業や、テレビCMなどで名前を知っている企業に関心が偏りがちです。
しかし、企業を顧客とするBtoB企業や、特定分野で高いシェアを持つ企業など、一般消費者には知られていなくても魅力的な企業は数多くあります。
業界研究を行うことで、これまで知らなかった業界や企業を見つけ、就職先の選択肢を広げられます。
自分に合う業界を見つけるため
同じ職種でも、業界によって顧客、扱う商品、仕事の進め方、求められる知識などが異なります。
例えば、同じ営業職でも、個人に商品を販売するtoC営業と、企業に業務システムを提案するtoB営業では、顧客や提案内容、商談期間が変わります。
業界研究を通じて仕事の特徴を理解し、自分の強み・価値観・興味・働き方の希望と合うかを考えましょう。
志望業界を比較して絞るため
興味のある業界が複数ある場合は、それぞれの特徴を同じ項目で比較する必要があります。
市場の成長性、仕事内容、顧客への提供価値、身に付くスキル、働き方などを比較すると、業界ごとの違いが分かりやすくなります。
最初から1つに決めるのではなく、複数の候補を比較しながら、自分に合う業界を絞っていきましょう。
志望動機に説得力を持たせるため
面接では、企業への志望理由だけでなく、「なぜこの業界を志望しているのか」と聞かれる場合があります。
業界の特徴や社会的な役割を理解していないと、どの業界にも当てはまる志望動機になりがちです。
業界研究で得た情報を、自分の経験や将来実現したいことと結びつけることで、志望動機に具体性を持たせられます。
入社後のミスマッチを防ぐため
業界のイメージだけで就職先を選ぶと、入社後に仕事内容や働き方が想像と違っていたと感じる可能性があります。
業界研究では、華やかなイメージや知名度だけでなく、実際の顧客、仕事内容、収益構造、課題、働き方まで確認することが重要です。
自分に合う点だけでなく、不安に感じる点も整理しておきましょう。
28卒は業界研究をいつから始めるべき?
28卒は、就活を始めた時点で業界研究に取り組みましょう。
特に夏・秋冬インターンへ応募する前に、興味のある業界を複数見つけておくと、応募先を選びやすくなります。
ただし、すべての業界を最初から詳しく調べる必要はありません。
就活の段階に応じて、業界研究の深さを変えていきます。
- 就活を始めた段階:主要な業界を広く知る
- インターン応募前:興味のある業界を3〜5個程度に絞る
- ES提出前:志望業界の仕組みや課題を詳しく調べる
- 面接前:応募企業が業界内でどのような位置にいるか確認する
- 内定承諾前:仕事内容・将来性・働き方を改めて比較する
業界研究は一度行って終わりではありません。
説明会、インターンシップ、選考などを通じて新しい情報を得たら、業界への理解や志望順位を更新しましょう。
28卒の就活全体の進め方については、以下の記事で時期別に解説しているので参考にしてください。
▶︎ 28卒の就活は何から始める?今やるべきことを時期別に解説
就活で知っておきたい主な業界一覧
業界の分類方法に唯一の正解はありませんが、就活では主に次の8分野から全体像を把握すると理解しやすくなります。
それぞれの業界には、さらに細かい業界や事業分野が含まれますのであくまで大枠を理解する目的で活用してください。
IT・ソフトウェア・通信
IT・ソフトウェア・通信は、システム、ソフトウェア、インターネットサービス、通信環境などを提供する業界です。
SIer、SaaS、Webサービス、通信キャリア、ハードウェア、ITコンサルティングなどが含まれます。
<主な特徴>
- 企業や生活のデジタル化を支える
- 技術やサービスの変化が速い
- エンジニア以外にも営業・企画・マーケティング職がある
- 都度課金型や継続課金型など複数の収益モデルがある
「IT企業」という言葉だけで判断せず、何を開発・提供している会社なのかを確認しましょう。
広告・出版・マスコミ
広告・出版・マスコミは、情報やコンテンツを制作し、多くの人に届ける業界です。
広告代理店、テレビ、新聞、出版、Webメディア、動画、エンターテインメントなどが含まれます。
<主な特徴>
- 情報やコンテンツを通じて人の行動に影響を与える
- 広告収入、販売収入、利用料金など収益源が異なる
- デジタル広告や動画配信の影響が大きい
- 企画力・表現力・分析力などが求められる
華やかな仕事だけでなく、営業、進行管理、データ分析などの仕事も確認しましょう。
サービス・インフラ
サービス業界は、形のない価値や体験を提供する業界です。
人材、教育、旅行、ホテル、外食、医療、福祉、不動産、コンサルティング、運輸、電力、鉄道など幅広い分野が含まれます。
<主な特徴>
- 人や企業が抱える課題を解決する
- 顧客との接点が多い
- サービス品質が人材に左右されやすい
- 業界によってビジネスモデルが大きく異なる
対象範囲が広いため、「サービス業界」とまとめず、個別分野まで分けて確認するようにしてください。
メーカー
メーカーは、原材料や部品を加工し、商品を製造する業界です。
食品、化粧品、自動車、電機、機械、化学、医薬品、住宅、アパレルなど、扱う商品によって細かく分かれます。
<主な特徴>
- 商品の企画、開発、製造、販売を行う
- 研究開発や生産技術など理系職種が多い
- 営業、マーケティング、企画など文系職種もある
- 企業向けと消費者向けの両方が存在する
商品自体への興味だけでなく、どの顧客へ、どのような価値を提供しているのかまで確認しましょう。
小売
小売は、メーカーや商社から仕入れた商品を消費者に販売する業界です。
百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、専門店、ドラッグストア、ECなどが含まれます。
<主な特徴>
- 消費者と直接的に接する機会が多い
- 店舗運営・販売・仕入れ・商品企画などの仕事がある
- 消費者のニーズや流行の影響を受けやすい
- ECやデータ活用の重要性が高まっている
店舗での接客だけでなく、本部での商品企画やマーケティングなども含めて仕事を確認しましょう。
商社
商社は、商品を仕入れて販売する商取引を中心に、企業同士をつなぐ業界です。
幅広い商品を扱う総合商社と、特定分野に強みを持つ専門商社に分けられます。
<主な特徴>
- 国内外の企業をつなぐ
- 商品の売買だけでなく事業投資も行う
- 調整力・交渉力・情報収集力が求められる
- 海外と関わる仕事が比較的多い
「海外で働けそう」というイメージだけでなく、扱う商材や収益の得方まで確認するようにしましょう。
金融
金融は、お金の流れを支え、企業や個人の経済活動を支援する業界です。
銀行、証券、保険、クレジットカード、リース、フィンテックなどが含まれます。
<主な特徴>
- 企業や個人の資金に関わる
- 信用や正確性が重視される
- 法律や規制の影響を受けやすい
- 金融とITを組み合わせたサービスが増えている
同じ金融業界でも、銀行・証券・保険では収益の仕組みや仕事内容が異なります。
官公庁・公社・団体
官公庁・公社・団体は、行政サービスや公共性の高い事業を担う分野です。
国家公務員、地方公務員、独立行政法人、公益法人、業界団体などが含まれます。
<主な特徴>
- 社会や地域を支える公共性の高い仕事が多い
- 利益だけでなく社会的な目的を重視する
- 民間企業とは採用方法や試験が異なる場合がある
- 配属や異動によって幅広い業務を担当する可能性がある
民間企業と併願する場合は、採用日程や試験内容を早めに確認しておきましょう。
28卒向け業界研究のやり方7ステップ
業界研究では、最初から1つの業界を深く調べるのではなく、広く知る段階と詳しく調べる段階を分けることが重要です。
ここからは、初めて業界研究を行う28卒でも進めやすいように、7つのステップに分けて解説します。
1. 主要な業界を広く把握する
最初に、世の中にどのような業界があるのかを広く確認します。
この段階では、一つひとつを詳しく調べる必要はありません。
業界一覧、就活サイト、業界地図などを使い、それぞれが「誰に、何を提供している業界なのか」を確認しましょう。
興味の有無だけでなく、「これまで知らなかった」という業界にも印を付けておくことが大切です。
2. 興味を持った業界を3〜5個選ぶ
業界全体を確認したら、少しでも興味を持った業界を3〜5個程度選びます。
選ぶ理由は、最初から明確でなくても問題ありません。
- 商品やサービスに興味がある
- 社会への影響が大きい
- 自分の経験と関係がある
- 将来性がありそう
- 働いている人の話を聞いてみたい
このような小さな関心から調べ始め、実態を知ったうえで志望するか判断しましょう。
3. 業界の仕組みとビジネスモデルを調べる
次に、業界の中で商品・サービス・お金がどのように動いているかを確認します。
主な確認項目は次の通りです。
- 主な顧客
- 提供する商品・サービス
- 顧客が抱える課題
- 業界の主な収益源
- 商品やサービスが届くまでの流れ
- 業界を構成する企業の種類
- 関連する業界
- 法律や規制
同じ商品に関わっていても、製造する企業、流通させる企業、販売する企業では役割が異なります。
業界内の企業がどこで価値を生み出し、どこで利益を得ているのかを理解しましょう。
4. 市場規模・動向・将来性を確認する
業界が現在どの程度の規模で、今後どのように変化していくと考えられているかを確認します。
主な確認項目は次の通りです。
- 市場規模
- 市場の成長率
- 国内外の需要
- 技術革新
- 法改正
- 人口動態
- 消費者行動の変化
- 新規参入企業
- 業界が抱える課題
- 今後成長が期待される分野
市場が成長しているから自分に合うとは限らず、縮小傾向だから就職すべきでないとも限りません。
将来性だけで判断せず、仕事内容や自分との相性も含めて考えましょう。
5. 代表的な企業と業界内の違いを調べる
業界の全体像を理解したら、その業界にどのような企業があるかを確認します。
大手企業だけでなく、中堅企業、ベンチャー企業、BtoB企業などにも目を向けましょう。
次の項目で比較すると違いが分かりやすくなります。
- 顧客
- 商品・サービス
- 事業規模
- 得意分野
- 収益モデル
- 国内外の展開
- 企業の成長段階
- 募集職種
- 若手社員の役割
- 社風や働き方
同じ業界でも企業によって特徴が異なるため、業界への興味と企業への興味を分けて考えることが重要です。
6. 仕事内容と求められる人物像を確認する
業界の仕組みだけでなく、その業界で実際にどのような仕事を行うのかを確認します。
主な確認項目は次の通りです。
- 募集されている職種
- 顧客との関わり方
- 1日の仕事の流れ
- 個人とチームの仕事の割合
- 若手社員が担当する仕事
- 身に付く知識やスキル
- 配属や異動
- キャリアパス
- 繁忙期
- 働く場所や勤務時間
業界のイメージに魅力を感じても、希望する仕事内容ができるとは限りません。
採用サイト、社員インタビュー、説明会、OB・OG訪問などを活用して確認しましょう。
7. 自分との接点を整理して比較する
最後に、調べた業界と自分の強み・価値観・興味・将来像との接点を整理します。
次の質問に回答してみましょう。
- その業界のどこに興味を持ったか
- なぜ興味を持ったのか
- 自分のどの経験と関係しているか
- 自分の強みをどの仕事で活かせそうか
- 顧客へどのような価値を提供したいか
- その業界で身に付けたいスキルは何か
- 将来どのような仕事に挑戦したいか
- 不安に感じる点は何か
- 追加で確認したいことは何か
業界の情報を集めるだけで終わらせず、自分がその業界で働く理由まで考えましょう。
自己分析が十分にできていない場合は、以下の記事も参考にしてください。
業界研究で確認すべき項目チェックリスト
業界研究では、複数の業界を同じ項目で調べると比較しやすくなります。
以下のチェックリストを、業界研究ノートやスプレッドシートに活用してください。
- 業界名
- 業界の社会的な役割
- 主な顧客
- 主な商品・サービス
- 顧客へ提供している価値
- ビジネスモデル
- 市場規模
- 市場の成長性
- 最近の動向
- 技術による変化
- 法律や規制
- 業界が抱える課題
- 代表的な企業
- 業界内の企業の種類
- 関連する業界
- 主な職種
- 仕事内容
- 求められる知識や能力
- 身に付くスキル
- 働き方
- キャリアパス
- 興味を持った点
- 自分の強みとの接点
- 不安に感じる点
- さらに確認したいこと
すべての項目を最初から埋める必要はありません。
検討段階では基本情報だけを確認し、興味が強くなった業界を詳しく調べましょう。
業界研究に使える情報源
業界研究では、特定の情報源だけを信用せず、複数の情報を組み合わせることが重要です。
ここでは、業界研究に活用できる主な情報源を紹介します。
業界地図・会社四季報
業界地図は、主要企業、業界内の関係、市場の動向などを図解で確認できる資料です。
短時間で業界全体を把握したい場合に役立ちます。
ただし、出版後に状況が変わる可能性があるため、企業の公式サイトや最新ニュースも併せて確認しましょう。
就活サイトの業界研究ページ
就活サイトには、業界の概要、代表企業、仕事内容などを初心者向けに解説したページがあります。
最初に業界を広く知る用途には便利ですが、掲載されている情報だけで志望業界を決めるのは避けましょう。
興味を持った業界は、必ず一次情報を使って詳しく調べてください。
官公庁・業界団体の資料
官公庁や業界団体は、市場規模、統計、業界の課題、法改正などに関する資料を公開しています。
客観的なデータを確認する際に役立ちます。
資料の発表時期や調査対象を確認し、古いデータを現在の状況として扱わないよう注意しましょう。
企業のIR・決算説明資料
上場企業のIRページでは、業界の市場環境、競合状況、成長分野、事業上のリスクなどが説明されています。
企業自身の事業説明だけでなく、業界全体を理解する資料としても活用できます。
一社だけでなく、同じ業界の複数企業の資料を比較するようにしてください。
ニュース・新聞・業界メディア
業界の最新動向、企業の提携、新規事業、法改正、技術の変化などを確認できます。
記事の発信元、公開日、根拠となる情報を確認し、見出しだけで判断しないことが大切です。
会社説明会・インターンシップ
説明会やインターンシップでは、Web上の情報だけでは分からない仕事内容や、社員の考え方を確認することができます。
複数の企業に参加すると、同じ業界でも企業ごとの違いが見えやすくなります。
業界について疑問に感じている点を事前に整理し、質問できるようにしておきましょう。
OB・OG訪問や社員面談
実際に働く社員から、仕事内容、キャリア、業界の変化などを聞くことができます。
1人の意見を業界全体の事実として受け取らず、部署・職種・経験年数の違う人から話を聞くと理解が深まります。
就活エージェント
就活エージェントでは、業界ごとの仕事内容や採用傾向、企業の違いなどについて説明を受けられる場合があります。
知らなかった業界や企業を紹介してもらうことで、選択肢を広げられる点もメリットです。
ただし、紹介された業界や企業をそのまま志望するのではなく、自分でも情報を確認して判断しましょう。
業界研究ノートの作り方
業界研究で集めた情報は、業界ごとに同じ形式で整理すると比較しやすくなります。
ノート、ドキュメント、スプレッドシートなど、後から追加・修正しやすい方法を選びましょう。
業界研究ノートには、次の項目を記載します。
- 業界名
- 業界の役割
- 主な顧客
- 商品・サービス
- ビジネスモデル
- 市場規模・成長性
- 最近の動向
- 業界の課題
- 代表的な企業
- 主な職種・仕事内容
- 求められる知識や能力
- 興味を持った点
- 自分の強みとの接点
- 不安に感じた点
- 確認したいこと
- 情報源
- 最終更新日
事実として確認できた情報と、自分の感想や仮説は分けて記載しましょう。
情報源と確認日を残しておくと、面接前に最新情報へ更新しやすくなります。
志望業界を絞れない場合の選び方
志望業界が決まらないこと自体は問題ではありません。
就活の初期段階では、知らない業界の方が多いのが自然です。
重要なのは、イメージだけで無理に1つの業界に決めず、情報収集と実体験を通じて候補を絞ることです。
興味のある商品ではなく提供価値から考える
身近な商品やサービスだけで業界を選ぶと、選択肢が消費者向け企業に偏りやすくなります。
「人の成長を支援したい」「企業の業務を効率化したい」「生活に欠かせない仕組みを支えたい」など、誰にどのような価値を提供したいかを考えましょう。
同じ価値を、異なる業界が提供している場合もあります。
やりたいことだけでなく得意なことから考える
明確にやりたいことがなくても、自分が得意な行動から業界を探せます。
例えば、相手の話を聞くことが得意、数字から改善点を見つけることが得意、複数人を調整することが得意など、自分の強みが活かされる仕事を探します。
業界だけでなく、職種との組み合わせで考えることが重要です。
やりたくないことから候補を減らす
やりたいことが分からない場合は、反対に避けたい仕事内容や働き方から整理する方法もあります。
ただし、業界全体をイメージだけで除外するのは避けましょう。
同じ業界でも、企業や職種によって仕事内容や働き方は異なります。
複数業界の説明会やインターンに参加する
Web上の情報だけで判断できない場合は、異なる業界の説明会やインターンシップに参加しましょう。
実際に社員の話を聞くことで、興味が強くなる業界もあれば、イメージと違うと分かる業界もあります。
興味があるか分からない段階でも、比較材料を増やす目的で参加して問題ありません。
最初から1つに限定しない
就活初期は、志望業界を2〜3個程度残しても問題ありません。
選考や社員との接点を通じて理解を深め、徐々に優先順位を付けていきましょう。
「第一志望の業界を決めてから動く」のではなく、「動きながら志望業界を見つける」という考え方が大切です。
複数の業界を比較する方法
複数の業界を比較する際は、知名度や平均年収だけでなく、自分の就活の軸に関係する項目を使いましょう。
比較項目の例は次の通りです。
- 顧客
- 提供する価値
- ビジネスモデル
- 市場の成長性
- 業界の課題
- 主な仕事内容
- 若手社員の役割
- 身に付くスキル
- キャリアの選択肢
- 働き方
- 自分の興味
- 強みとの相性
- 志望度
- 不安点
各項目を点数だけで評価すると、判断した理由が分からなくなる場合があります。
点数に加えて、「人の意思決定を支援する仕事が多く、自分の経験とつながる」などの理由も記載するようにしてください。
業界研究を企業研究につなげる方法
業界研究で興味のある業界を見つけたら、次は個別企業の研究に進みます。
業界研究では業界に共通する特徴を理解し、企業研究では業界内での各社の違いを確認します。
次の順番で進めると整理しやすくなります。
- 業界の仕組みを理解する
- 業界内の企業を複数見つける
- 顧客・商品・強み・事業規模を比較する
- 自分に合いそうな企業を選ぶ
- 志望する理由と確認したいことを整理する
業界への関心だけで、企業への志望理由を作ることはできません。
「業界に興味を持った理由」に加えて、「その中でもなぜ応募企業なのか」まで考えるようにしましょう。
企業研究の詳しい進め方は、以下の記事で解説しています。
業界研究を志望動機に活かす方法
業界研究で得た情報は、自分の経験や将来像と結びつけて志望動機に活用します。
業界の市場規模や将来性を説明するだけでは、自分がその業界を志望する理由にはなりません。
志望業界については、次の順番で整理しましょう。
- その業界で実現したいこと
- そう考えるようになった経験
- 業界のどの特徴とつながっているか
- なぜ他の業界ではないのか
- 応募企業でどのように貢献したいか
例えば、次のように組み立てます。
私は、企業と学生の間にある情報の差を減らし、一人ひとりが納得できるキャリアを選べる環境を作りたいと考え、人材業界を志望しています。大学で後輩の就職活動をサポートした際、知っている企業や相談相手の違いによって選択肢が大きく変わることを実感しました。人材業界の中でも、貴社は求人紹介だけでなく、自己分析や選考対策まで継続的に支援している点に魅力を感じています。相手の状況を整理し、必要な情報を分かりやすく伝えた経験を活かして、学生と企業の双方にとって納得できる出会いを増やしたいと考えています。
業界の説明で終わらず、自分がなぜその業界に魅力を感じたのかまで伝えることが重要です。
志望動機の作り方や例文については、以下の記事も参考にしてください。
業界研究でAIを活用する方法
生成AIは、業界研究の整理や比較を効率化する用途で活用できます。
例えば、次のような使い方があります。
- 業界研究で確認すべき項目を整理する
- 業界のビジネスモデルを分かりやすく説明してもらう
- 複数業界の比較表を作る
- 業界について社員へ質問する内容を考える
- 自分の強みを活かせそうな業界の候補を出す
- 業界研究ノートのテンプレートを作る
ただし、AIが出力した市場規模、企業名、ニュース、制度などが正しいとは限りません。
数値や最新情報は、官公庁・業界団体・企業のIR資料など、信頼できる一次情報で確認しましょう。
また、AIに志望業界を決めてもらうのではなく、考える材料を増やすために利用することが大切です。
業界研究で避けたい失敗
業界研究では、情報を集めること自体が目的にならないよう注意が必要です。
ここでは、業界研究で避けたい主な失敗を紹介します。
知名度やイメージだけで業界を選ぶ
有名な企業が多い、華やかな印象があるといった理由だけで業界を選ぶと、仕事内容とのミスマッチが起こる可能性があります。
業界の顧客、仕事、収益構造、課題まで確認しましょう。
最初から業界を1つに絞る
十分な情報がない状態で業界を1つに決めると、他の可能性を見逃してしまいます。
最初は広く情報を集め、説明会やインターンを通じて徐々に候補を絞りましょう。
成長性や平均年収だけで判断する
市場が成長している業界や平均年収の高い業界でも、自分が希望する仕事ができるとは限りません。
市場の魅力だけでなく、仕事内容、求められる能力、働き方との相性を確認してください。
業界と職種を混同する
同じ業界でも、営業、企画、マーケティング、エンジニアなど職種によって仕事は異なります。
業界への興味度合いと、実際に担当したい職種の両方を考えましょう。
情報を集めるだけで自分との接点を考えない
業界の市場規模や企業名を暗記しても、志望理由にはつながりません。
「なぜ興味を持ったのか」「自分のどの経験と関係するのか」まで言葉にしましょう。
1つの情報源だけで判断する
就活サイト、企業サイト、口コミなどには、それぞれ情報の特徴や偏りがあります。
複数の情報源を組み合わせ、公開時期や根拠を確認してください。
調べることに時間をかけすぎる
業界研究には明確な終わりがありません。
基本情報を確認したら、説明会やインターンに参加し、実際の接点を通じて理解を深めましょう。
業界研究はどこまでやれば終わり?
業界研究は、次の内容を自分の言葉で説明できれば、一旦は企業研究や応募に進んで問題ありません。
- 業界が誰に何を提供しているか
- どのように利益を得ているか
- どのような企業があるか
- どのような職種や仕事があるか
- 市場や需要がどのように変化しているか
- 業界が抱える課題は何か
- 自分がどこに興味を持ったか
- 自分の強みをどのように活かせそうか
- 不安に感じる点は何か
- さらに確認したいことは何か
完璧に理解してから行動する必要はありません。
一定の仮説を持って説明会やインターンへ参加し、実際に社員の話を聞きながら業界研究ノートを更新するようにしましょう。
業界研究を1人で進めるのが難しい場合
業界研究では、自分が知っている企業や業界だけで選択肢を考えてしまうことがあります。
特に次のような28卒就活生は、就活エージェントやキャリアアドバイザーに相談する方法があります。
- どのような業界があるのか分からない
- 自分に向いている業界が分からない
- 志望業界を絞れない
- 業界と職種の違いが分からない
- 業界研究と自己分析を結びつけられない
- 知っている企業が少ない
- 業界研究を志望動機に活かせない
- 説明会やインターンの選び方が分からない
就活エージェントでは、希望や適性を整理したうえで、業界や企業の紹介、自己分析、ES添削、面接対策などの支援を受けられる場合があります。
ただし、紹介を受けた業界や企業をそのまま志望する必要はありません。
説明を聞いたうえで自分でも情報を確認し、就活の軸に合っているか判断しましょう。
28卒向けの就活エージェントや就活サービスは、以下の記事で比較しているので参考にしてください。
28卒の業界研究に関するよくある質問
ここでは、業界研究について就活生から寄せられることの多い質問をまとめました。
業界研究を始める時期や調べる業界数、志望業界の絞り方などに迷っている人は参考にしてください。
Q. 業界研究は何業界くらい行うべきですか?
最初は主要な業界を広く確認し、その中から興味のある3〜5業界程度を詳しく調べると進めやすくなります。
ただし、業界数だけを目標にする必要はありません。
自分が知らない選択肢を確認し、興味を持った理由を説明できる状態を目指しましょう。
Q. 志望業界は1つに絞るべきですか?
就活初期から1つに絞る必要はありません。
関連性のある業界や、自分の強みを活かせそうな業界を複数残し、説明会や選考を通じて優先順位を付けましょう。
1つに限定すると応募先が少なくなり、他の可能性を見逃すリスクがあります。
Q. 志望業界がバラバラでも問題ありませんか?
志望業界が複数あっても問題ありません。
ただし、「なぜそれぞれの業界に興味があるのか」を整理し、共通する就活の軸を見つけておきましょう。
例えば、人材・教育・ITという異なる業界でも、「人の選択肢を増やしたい」という軸でつながる場合があります。
Q. 業界研究は1業界あたり何時間かけるべきですか?
候補を探す段階では、1業界あたり30分程度で概要を確認しましょう。
興味を持った業界は1〜2時間程度かけて、ビジネスモデル、市場、代表企業、仕事内容などを詳しく調べます。
時間よりも、業界の仕組みと自分が興味を持った理由を説明できるかを基準にしてください。
Q. 業界研究ノートは手書きとデータのどちらが良いですか?
どちらでも問題ありませんが、情報を追加・更新し、複数業界を比較できる方法がおすすめです。
業界数が増えることを考えると、デジタルのスプレッドシートやドキュメントで管理すると効率的です。
手書きの方が考えを整理しやすい場合は、ノートを使っても構いません。
Q. 業界研究と企業研究はどちらを先に行うべきですか?
基本的には、業界研究で業界全体を理解してから企業研究に進みます。
ただし、先に興味のある企業を見つけた場合は、その企業について調べる中で業界研究を行っても問題ありません。
両方を行き来しながら理解を深めましょう。
Q. 業界研究にAIを使っても良いですか?
情報の整理、比較表の作成、質問案の作成などにAIを活用できます。
ただし、AIの回答には誤った情報や古い情報が含まれる可能性があります。
市場規模、企業情報、法改正、ニュースなどは、必ず官公庁・業界団体・企業の公式サイトで確認してください。
Q. やりたいことがない場合はどう業界を選べば良いですか?
やりたいことが明確でなくても、得意なこと、大切にしたいこと、避けたい働き方などから候補を探せます。
また、複数業界の説明会やインターンシップに参加し、実際の仕事内容を知ることで興味が見つかる場合があります。
考えてから動くのではなく、動きながら判断材料を増やしましょう。
業界研究は業界の情報と自分との接点を結びつけよう
業界研究は、市場規模や代表企業を暗記するための作業ではありません。
業界が誰にどのような価値を提供し、どのような仕事を通じて成り立っているかを理解したうえで、自分の強み・価値観・興味・将来像と結びつけることが重要です。
最初から志望業界を絞るのではなく、まずは幅広い業界を知り、説明会やインターンシップに参加しながら、自分が納得して働ける業界を見つけましょう。
業界研究を終えたら、興味を持った業界の企業を比較し、企業研究へ進んでください。