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まず初めに、派遣の仕組みを見ながら バイト や正社員との違いを見てみましょう。
派遣とバイトの違いで、特に目立つのが「時給」です。
例えば、同じ 事務 の求人でもバイトは時給「1,000円」なのに、派遣だと時給「1,400円」の場合が見受けられます。
ただ、派遣の求人はバイトの求人と比べて時給が高い分、専門的スキルを求められることも多々あります。
また、バイトの場合は勤務先企業と直接雇用契約を結んでいますが、派遣で働いている場合は勤務先企業との雇用関係はありません。
そのため、勤務先企業の福利厚生サービスを使えない場合もあります。
派遣と正社員の一番の違いは「雇用期間」の有無です。
派遣の場合は「1カ月」や「3カ月」のように更新月が決められています。
すなわち、更新の際にクビをきられる可能性もあります。
しかし、正社員の場合は雇用期間が定められていないので、リストラを除いてクビをきられる可能性も低いです。
また、給料形態も違います。
正社員の場合、月給や年俸制で給料を支給されることが多いです。
欠勤がない限り、毎月一定額の給料(インセンティブや手当などは除く)をもらうことができます。
ただ、派遣の場合は「時給制」であることが多いです。
働いた時間によって収入が変わるので、出勤日数が多い月ほど稼ぎが増えます。
さらに、正社員は「転勤」や「出世」があります。
仕事ができる正社員だと管理職に就くのも可能ですし、出世するたびに給料やボーナスの金額も上がりやすくなります。
しかし、派遣には出世がありません。
登録している派遣会社が時給を上げてくれない限りは給料も上がらないため、勤務先企業の正社員と比べても年収が低くなりがちです。
派遣登録の多くは、派遣会社のサイトで名前・電話番号・メールアドレス・勤務希望地などを入力する形です。
その後、派遣会社のオフィスへ行き、書類の記入や派遣会社の説明を聞いたり、派遣会社の担当者と話したのち、あなたに合う仕事があれば紹介をしてくれます。
ただ、最近では派遣会社のオフィスへ行かなくても、インターネット上で登録をするだけで仕事を紹介してくれるところもあります。
また、派遣会社によっては登録後にクオカードなどの謝礼を準備しているところもありますよ。
派遣スタッフとして登録をする際は、派遣会社によって履歴書の提出を求められることもあります。
履歴書を記載する際に大事なのは、経歴詐称をしないことです。
派遣会社は過去の職歴を基に仕事を紹介します。
いろいろな職種を経験したことがある人は、経験した職種の種類が多いということで、仕事を紹介してもらえる可能性は十分にあります。
何度も 転職 をしたことがある人も職歴を全て記載しましょう。
また、職務を詳しく記載するのも大事です。
例えば、製造メーカーで勤務していた人であれば、どの部門(人事部・総務経理部)で勤務していたのかを記載しましょう。
自分の経歴が伝わりやすくなるので、派遣会社から仕事を紹介してもらいやすくなるかもしれません。
2015年に派遣法の内容が変更になり、同じ「部・課」で派遣スタッフとして働ける期間は「3年」となりました。
つまり、同じ場所で派遣スタッフとして3年働くと、自動的に派遣の契約は解除されるのです。
その際、社員として採用されれば同じ会社で働き続けられます。
社員として採用されなかった場合は「別の会社で働く」か「契約解除された日から3カ月以上空けて、再度派遣スタッフとして採用してもらう」方法の2つしかありません。
契約社員の場合は、契約期間が「5年」と決まっています。
同じ「部・課」で5年間働いた契約社員が、同じ「部・課」で継続して働く場合は「無期契約社員」になります。
契約期間の設定がなくなるので、クビになる確率も低くなります。
ただ、1つ注意点があります。
それは「正社員」とは待遇が違うことです。
同じ会社で働いている正社員と比べて給料は安いかもしれません。
さらに「無期契約社員」だとボーナスの支給がない場合も多いです。
しかし、正社員と比較すると仕事に対して責任を負わなければならない場面は少なくなることもあり、ほどほどに仕事をしたい人には良いかもしれませんね。
派遣から正社員になるためには、王道パターンから珍しいパターンまで存在するのでご紹介します。
派遣の求人には、「紹介予定派遣」と呼ばれる求人もあります。
紹介予定派遣とは、一定期間(最大6カ月間)派遣スタッフとして働き、その後会社に気に入られたら社員として働く仕組みです。
また、紹介予定派遣へ応募する際は「 履歴書 」や「 職務経歴書 」が必要となる場合もあります。
しかし、仮に紹介予定派遣で採用されても、社員になれないケースや契約社員までしか登用されないケースもあるので、正社員登用を前提としている企業か派遣会社の担当に聞いた上で応募すると良いでしょう。
派遣で何年か働いている人でも、会社によっては社員登用をさせてもらえる可能性はあります。
社内での仕事ぶりが評価されれば、あなたに対してずっと会社で働いてほしいと思う社員が増え、社員登用をしてくれるようになるかもしれません。
ただ、会社によっては社員登用の試験がある場合もあります。
面接 や筆記試験に合格しないと、社員登用をさせてもらえない場合は試験対策が必要となるでしょう。
派遣スタッフの契約が終了後、勤務先企業から連絡が来るケースがあります。
「突然の退職による人材募集」や「辞めた派遣スタッフに対して戻ってきてほしい」と会社側が思った場合に連絡をしてくれることもあります。
場合によっては、無条件で正社員として働ける場合もありますが、割合的には相当低いです。
いくら優秀な人材でも、派遣から正社員になれるわけではありません。
働いている会社によって正社員になれる確率も変わります。
正社員登用が難しい企業の特徴を見てみましょう。
退職率が低い企業は、欠員が出づらいので派遣から正社員になるのは難しいでしょう。
ただ、逆を言えば退職率が高い企業だと欠員が出やすいので正社員になれる確率は上がります。
飲食や不動産、コールセンターなどは退職率が高いと言われています。
また、会社内でも職種によって退職率は変化します。
営業職やカスタマーサポートなどは、他の職種と比べて退職率が高いと言われているので、狙い目かもしれません。
正社員が少なくても仕事が回る会社も、正社員登用の可能性は低くなるかもしれません。
例えば、工場や製造など正社員が少なくても仕事が回る会社は、派遣やバイトの採用を増やしている代わりに、正社員登用の数が少ない場合も多いです。
現在は人間の代わりに機械が行うようになった業務も増えてきました。
そのため、今後も正社員の採用数が少なくなるかもしれませんね。
人件費を抑えたい会社も、正社員登用を抑える傾向があります。
正社員にした場合、会社で年金保険料や雇用保険、ボーナスの支給をしなければならないので、人件費が大幅にかかります。
派遣スタッフを働かせる場合は「外注費」のみ支払えば良いので、結果的に安く済むのです。
特に財政状態が悪い企業は、正社員採用を敬遠することも多いかもしれません。
企業によっては、正社員登用のハードルが高すぎて断念せざるを得ない場合もあります。
ある会社では、TOEICで800点以上のスコアがないと正社員登用させてもらえないケースも。
この場合、英語が苦手な人だと正社員登用は難しいですよね。
特に、求職者から人気がある有名な大手企業だとハードルも高くなりがちです。
正社員登用の試験内容が聞けるのであれば、派遣会社のスタッフに聞くのも一つの手です。
会社によっては、新卒でしか正社員を採用しない場合も。
そういう会社は、派遣から正社員登用を認めないケースも多いです。
中には、正社員を新卒で採用し育成する「新卒採用第一主義」を貫いている企業もあります。
逆に、中途採用の枠を増やしている企業も存在します。
時代の流れに乗っている会社は、派遣からの正社員登用に対して肯定的なところもあるでしょう。
派遣として働こうと思っている人の中には、有休がとれるかどうか不安な人もいると思います。
結論から言うと有休は取れます。
ただし、有休を取る場合は派遣会社と勤務先企業の2カ所へ伝えるのがマナーです。
そうしないと、勤務先会社と派遣会社で把握しているタイムカードの内容が異なる場合もあり、給料支給額に差異が生じる恐れもあるので要注意です。
派遣会社によって、有休の算出金額は違います。
例えば、定時内で働いた時間分の金額を支給してくれる場合もあれば、7割しか支給されない場合もあるのです。
そのため、派遣会社へ登録する前に、有休の扱いがどうなっているかを確認するのも重要です。
派遣スタッフとしての勤務を辞める際に、有休が余っている場合もあります。
その際、派遣会社によっては有休の買い取りを行ってくれる場合も。
ただし、有休を使うときと比べ、安い金額での買い取りになる場合がほとんどなので、会社で働いている期間で使った方がいいでしょう。
読者のなかには、派遣でどのぐらい稼げるか気になっている人もいると思います。
株式会社リクルートの調査によると、関東の平均時給「1,697円」、東海の平均時給「1,439円」、関西の平均時給「1,417円」でした(2017年4月分)。
都心部は、平均時給が高くなる傾向もあるので時給が高い求人も見つかりやすいでしょう。
仮に、時給1,697円で毎日8時間(22日間)働いた場合「298,672」円です。
たくさん稼ぎたい人は、残業が多い会社で働けば残業手当がつくので、さらに稼ぎを増やせます。
また、はたらこねっとが行なった調査を職種別にみてみると「IT・エンジニア系」と「ウェブ・クリエイター系」の平均時給が高い一方で、販売・サービス系は平均時給が安くなっています(2017年5月の平均時給)。
派遣で働くにしても、時給が高い仕事をしたいですよね。
ただ、時給が高い仕事だと、求められるスキルが高かったり、ライバルが多かったりで採用してもらうのも難しくなりがちです。
そこで、少しでも時給が高い仕事を手に入れたい人へおすすめしたいのが「資格取得」です。
例えば、経理職希望の場合は「簿記」の資格を取得する。
また、システムエンジニア志望の場合は、「ソフトウェア」や「システムアドミニストレータ」にまつわる資格を取得するのも効果的でしょう。
そうすると、時給が高い仕事をGETできる確率も上がるかもしれません。
未経験向けの仕事は、対象者も多いので応募倍率も高くなりがちです。
しかし、専門性を求める仕事だと経験者の応募がほとんどなので、求人に応募する人数は減る可能性もあります。
資格を取得することで、あなた自身に付加価値をたくさん付けていきましょう。
最後に、派遣を探すのにおすすめのサービスを紹介します。
サイトを比較しながら、自分に合いそうな派遣会社を選択して登録してみてください。
子供がいる女性におすすめしたいのが「テンプスタッフ」です。
ママ向けのセミナーの開催や、保育所の設置(東京都)を行ったりと、女性が働きやすい環境を整えようとしている派遣会社として好評です。
さらに、乳がん検診の大切さを訴える「ピンクリボン運動」も行っています。
女性向けの求人は多いですが、男性向けの求人は若干少なめです。
大手人材会社のリクルートが運営しているサービスです。
公開求人数も1万件弱あるので、自分に合った仕事が見つかりやすいでしょう。
地域によっては夜間や土曜の登録会も行っているので、平日に休みが取れない人にもピッタリです。
また、47都道府県の求人が準備されているので、都心部以外で働きたい人にもおすすめです。
株式会社スタッフサービス・ホールディングスが運営しています。
実は「リクルートホールディングス」の子会社なので、信頼度も高いです。
「求人を紹介してくれるのが早い」という口コミもあるので、短期間で「パパっと」決めたい人にもおすすめです。
登録方法も会場で行うパターンとオンラインで済ませるパターンの2種類あるため、状況に合わせて使い分けが可能です。
パソナは、時給が高い仕事を紹介してくれるという口コミも多いです。
その代わり、他の派遣会社と比べ求められるハードルが高いという口コミもあります。
ただ、働いている人に対してのフォローは手厚いです。
専門的スキルを持っていて、自分に自信がある方は登録をしてみてはどうでしょうか。
アデコは、スイスに本部がある外資系企業です。
日本では、1985年に法人が設置されました。
大手企業や外資系企業の求人が紹介されることも多いようです。
これも、世界中で事業を展開しているアデコの強みかもしれません。
レジャーやスポーツなど、いろいろな種類の福利厚生があるのもうれしいです。
正社員の求人を受験しても内定をもらえない人は、派遣から正社員を目指すのも一つの手です。
あなたの実績が認められれば、正社員登用してもらえる確率も上がるでしょう。
ただし、会社によっては正社員登用のハードルが厳しい場合もあります。
正社員登用された実績が多い企業で働くと、正社員への道も開けるかもしれません。
登録する派遣会社によって、求人やサービスの内容は違います。
求人数が少ない派遣会社でも、自分の条件に合えば仕事は見つかりやすいです。
自分にどんな強みがあるか分析するのも、派遣スタッフとして登録する前にやっておきましょう。
筆者も派遣スタッフとして働いた経験があります。
いろいろな会社で働くことで、たくさんのスキルを得ることができました。
派遣の求人は、正社員求人と比べハードルの低いものもあります。
本記事を参考に、気になる方は派遣を検討してみてはいかがでしょうか。
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