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日常会話でも頻出する「是非」という言葉。
「是非、一緒に行きましょう」「是非お願いします!」のように使っている人も多いかと思います。
でも、どんな意味を持っているのかと問われるとすぐには答えられないですよね。
普段からなんとなく使っている「是非」という言葉ですが、きちんと正しい意味を理解することで、今まで以上にさまざまなシーンで使うことができるようになるかもしれません。
本記事では「是非」という言葉について、意味や使い方、類語、例文などを紹介します。
よく使う言葉だからこそ、改めて「是非」について学びましょう!
まずは「是非」という言葉の意味から見ていきましょう。
それぞれの漢字の意味は
となるので、「是非」という言葉は元々“良し悪し”や“正しいか正しくないか”という意味。
「是非」を名詞として使う場合には上記のような意味合いとなるので、例えば「物事の是非を問う」というフレーズとして使います。
「是非」は名詞以外にも、副詞として使うことができる言葉。
普段、副詞として「是非お越しください」のように使われる方も多いですよね。
副詞として使っている場合、本来は「是非とも」というように使うのですが、これが省略されて「是非」となっています。
強調する意味で使われるので、この場合の「是非」は“良し悪しはともかく”どっちにしても”という意味となり、どんな事情があっても実現したい(してほしい)意思や要望を表します。
やや強引な感じもする強調の仕方なので、相手への依頼で使う場合には、本来の語形「是非とも」で使ったほうが丁寧な印象を与えるでしょう。
副詞として強調する意味で使われる「是非」。
その内容を踏まえて今度は使い方を学びましょう。
先述の通り、「是非」は強調の意味で使われます。
そのため、自分の意思を述べる際にも、相手へお願いする際にも使うことができるのです。
「是非、プロジェクトリーダーをやらせてください」
この場合、“なんとしてでもプロジェクトリーダーになりたい”という意思を「是非」という言葉をつけることによって“なんとしてでも”と強調しています。
「是非、プロジェクトリーダーになってください」
こちらの場合は、相手に対して“プロジェクトリーダーになってほしい”という依頼・懇願が「是非」によって強調されている形となります。
しかしながら、意味を学んだ上でこの表現を見てみると、少し強引な感じがしませんか?
本来の「是非」の意味を鑑みて上記の例文を紐解くと、“なにがなんでもプロジェクトリーダーになってください”という意味に受け取られ、相手の意思に関係なくお願いしているようにも感じます。
敬語として上司やお客様に「是非」を使うこと自体は問題ないのですが、命令されているように受け取られる可能性もあるので、後述する類語の「何卒」「どうか」など別の表現も覚えておいたほうが良いでしょう。
会話においては、「是非」を使った文章を省略して、「是非」だけで使われる場合があります。
例えば
Aさん「こちらの資料をいただいてもいいですか?」
Bさん「是非!」
というように使われますよね。
Bさんの返答は「是非ともお持ち帰りください」という意味が込められているのですが、省略して「是非」のみの返答となっています。
また、
Aさん「こちらの資料を差し上げます」
Bさん「ではせっかくですので、是非」
という使い方も。
この場合は「是非ともいただきます」という文書が省略された形となっています。
このように、省略して「是非」と返すだけでも会話が成り立るのですが、省略することはあまり丁寧ではないので、目上の方に対しては「是非ともお持ち帰りください」「是非ともいただきます」というように、最後まできちんと述べるようにしたほうが無難です。
メールなどの書き言葉では「是非」を「ぜひご来場ください」のように平仮名で表記する場合があります。
「是非」は先述の通り、名詞としては“是か非か”という意味合いになるため漢字の方が伝わりやすいですが、副詞としては文章を強調する役目のため、本来の“是か非か”という意味を直接表さずとも伝わる言葉。
特に決まりはないのですが、副詞として書く場合は「ぜひ」と平仮名で書くことで、その言葉が名詞として使われているのか副詞としてなのか、相手に伝わりやすいかもしれません。
副詞として強調を表す表現のため、シーンによってはあまり好印象を抱かれないケースも。
そんな時のために、類語を覚えておくことでマイルドに懇願を強調することができ、そのシーンによって使い分けることができます。
相手が受ける印象も変わりますので、類語もマスターしましょう!
などがあります。
※合わせて読みたい: 「何卒」とはどのような意味?正しい意味と使い方のポイントやコツ
他にも、依頼や要望を必ず押し通すという強調では
などの表現を使うことができます。
最後に復習として、例文をご紹介します。
【例文1】 マンション建設の是非についての会議が、自治会によって開催された。
【例文2】 明日の朝までにお返事いただけますよう、是非お願いいたします。
【例文3】 先日の展示会では、弊社ブースにお立ち寄りいただきありがとうございました。商材についての詳しいご説明をさせていただきたく、是非ともお会いできないでしょうか。
【例文4】 弊社のサービスはきっと御社の業務効率化に役に立つはずです。是非ともご検討くださいませ。
名詞としても副詞としても使うことができる「是非」。
お願いなどで強調する場合には、シーンによっては強引な印象を持たれかねないので、他の言い回しも使い分けてみましょう。
プライベートでも日常的に使う言葉だからこそ、きちんと意味を把握して使うことができるようになると良いですね!
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