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日常の中でよく使われている「お待ちしております」という言葉。
頻繁に使用するため、あまり意味を考えずに反射的に使ってしまいますよね。
ただ、使う相手によって使い分けたい言葉でもあります。
今回は「お待ちしております」の言葉の成り立ちや使い方を解説します。
「待つ」とは、「人・物事・順番などが来るのを望み、頼みとして、時を過ごす」という意味。
「しております」は、動詞「する」+補助動詞「おります」で成り立っており、「行為が現在進行中、継続中である」ことを意味します。
そのため、「お待ちしております」は、ただ「待つ」というよりは、「望んでいる、待望している」というニュアンスが強くなります。
口語でも文章でも使うことができるので、商品や資料、郵便物の到着を待っているときや、来客を待っているときなど、様々な場面で使いやすい言葉となっています。
具体的な「お待ちしております」の例文をご紹介します。
「またのご来店をお待ちしております。」
「お返事をお待ちしております。」
「ご連絡をお待ちしております。」
「心よりお待ちしております。」
「おります」は「丁重語」に値します。
自分を低めることで聞き手を高める敬語です。
したがって、自分が主語のときのみ使うことができます。
より丁寧に表現しようと「お待ちいたしております」と使ってしまう場面もあるかもしれません。
しかし、この表現は誤りです。
「お待ちしております」は「お待ちする」+「いる」で成り立っていますが、
「お待ちいたしております」は「お待ちする」+「いたす」+「いる」となり、意味合いの重なる間違った表現となります。
「申し上げる」は謙譲語であり、さらに丁寧や尊敬を表す接頭語「お」を付けることにより、より丁寧で敬意を払った印象を相手に残すことができます。
「お~申し上げる」は謙譲語の表現の一つなので、二重敬語ではありません。
招待状や案内状などの書面で使われることの方が多い表現となります。
先述の通り、「待つ」には「人・物・物事が来るのを望む」という意味があります。
来客が帰宅する際は、相手がまた来るのを自分が待つという表現を、相手を主語にして伝えることができます。
「越す」は「来る」の尊敬表現なので、このように言い換えることができます。
「またいつでもお待ちしております」
→「またいつでもお越しください」
相手の連絡を自分が待っているときなど、よりはっきりとした印象を残したい場合はこのように言い換えることもできます。
「ご連絡をお待ちしております」
→「ご連絡をお願いいたします」
メールをはじめ文章でも、口語でも使うことができるので、様々な場面で頻出する「お待ちしております」という表現。
しかし、より丁寧にしようと二重敬語になってしまったり、尊敬語と謙譲語などの敬語の種類を誤ってしまうこともあります。
場面に応じて使い分けることで、コミュニケーションを円滑にすることができるため、本記事を参考に活用してみてください。
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