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「確信犯」の使い方は間違っている?確信犯の本来の意味と現在の使い方






「確信犯」という言葉、みなさんどんな意味で使っていますか?

「悪いことだとわかっている上で行う行為」と思って使っている方が大半ではないでしょうか。
でも実は、本来全く違う意味なのです。

「確信犯」の本来の意味と共に、なぜ間違った意味の方が普及するのか、また、間違った使い方はしてはいけないのか、そして言葉の変化の原理についてなど、合わせてまとめてみました。

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「確信犯」って、こんなふうに使われることが多くありませんか?

 

「あの女優のできちゃった婚、確信犯だと思わない?」

「今日人手が足りないのわかっててバイト休むなんて確信犯だよね」

「いつもお会計の時トイレに行く彼女は確信犯だ」

 

でも、実は全て、間違った使い方なんです。

 

本来の「確信犯」の意味と使い方、またなぜ本来の意味ではない使い方が主に使われ始めたのか、言葉の意味の変化を、まとめてみました。

 

「確信犯」の本来の意味は?

 

book

 

まずは「確信犯」の本来の意味をきちんと確認しておきましょう。

 

辞書を引いてみると、

 

1. 道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。

出典: https://dictionary.goo.ne.jp/jn/38874/meaning/m0u/

 

と、書かれています。

 

一言でまとめると「自分が信じて行った犯罪」という意味で使われるということですね。

 

またキーワードとして重要なのが、「道徳的」「宗教的」「政治的」という言葉。

世の中で起きている理不尽な行為や犯罪、大規模なテロは、この3つのどれかに関係していることが多いのです。

 

要するに、多くの人が「人として正しくない」と思う行為でも、自分、もしくは所属する団体の思想を信じ、本来は正しくない行為を、正しいと考え行動してしまう、それを「確信犯」と呼ぶのです。

 

大事なところは「自分は正しい」と思っていること。

ここが、現在の使い方と大きく違う点です。

 

現在の使い方は?

 

magnifrying

 

辞書には、本来の意味と共に、現在の使い方も書かれています。

 

2.《1から転じて》悪いことだとわかっていながら行われた犯罪や行為。

また、その行為を行った人。「違法コピーを行っている大多数の利用者が確信犯だといえる」

出典: https://dictionary.goo.ne.jp/jn/38874/meaning/m0u/

 

うん、なんだかしっくりきますね。

 

「悪いことだとわかっていながら行う行為」ここが重要です。

本来の意味と大きく違う点は、ここですね。

 

まとめると

「確信犯」の本来の意味

→世間的には間違っているけど自分は正しいと思って行う行為

 

「確信犯」の現在の使い方の意味

→世間的にも間違っているし自分も間違っているとわかっていて行う行為

 

となります。

 

実際、本来の意味を認識している人はどれくらいいるの?

 

true

 

「確信犯」の本来の意味はわかりました。

では、実際、本来の意味を認識している人はどれくらいいるのでしょうか。

 

文部科学省が発表した「国語に関する世論調査」では、こんな結果が出ています。

 

  • 「確信犯」の本来の意味を理解している人:17%
  • 「確信犯」を現在の使い方で認識している人:69.4%

 

圧倒的に、現在の使い方で認識している人が多いですね。

 

「確信犯」の使い方が変化したのはなぜ?

 

timetable

 

そもそも、なぜこのように「確信犯」の意味と使い方は変化したのでしょうか。

 

実は、言葉の変化には、2つの要因があります。

 

  1. 個々の誤用が蓄積され定着する、内的要因
  2. 異なる文化が出会って新しい言語が生まれる、外的要因

 

「確信犯」は、1.の内的要因で変化したと言えるでしょう。

 

通常「道徳」「宗教」「政治」に深く関わったり、熱く語り合ったりするのは一部の人であり、関わりのない人は全く関わらないことが多いと思います。

 

となると、この「確信犯」という言葉は、限定した人、もしくはニュースで使われるだけとなり、一般的には浸透しません。

 

そして、よく考えると「確信犯」って現在の使い方の方が、断然しっくりくるんですよね。

意味的にも、使い方的にも。

 

となるともう、本来の意味なんてほっといて、しっくりくる使い方で使い始めるのが人間。

それがどんどん浸透して、現在に至る、ということではないでしょうか。

 

言葉は、時代の変化で自然に変わっていくものなんですね。

 

実は、本来の意味から変化し使われている言葉は多い?

 

climate

 

「確信犯」のように、本来の意味と現在の使い方が異なる言葉は、結構たくさんあります。

 

実はこんな意味だった!という一例をまとめてみました。

本来の意味はこんな意味だったの?!と、驚いてしまう言葉がこんなにあるんです。

 

破天荒

「誰もできなかったことを達成する」こと

 

潮時

「何かを行うのに今が最良のタイミング!」という意味

 

うがった(見方をする)

「物事の本質を捉えようと鋭い視点で見る」という意味

 

失笑

「自分の意思とは関係なく笑いが出てしまう」という意味

 

おもむろ

「落ち着いてゆっくり行動する」という意味

 

煮詰まる

「アイデアが出尽くして、そろそろ結論が出る頃」という意味

 

にやける

「男性が、色っぽくふるまう様子」

 

割愛

「本当は省きたくないけど、諸々の関係で省略します」という意味

 

役不足

「自分の持っている力に対して、役目が不十分」という意味

(自分はもっと能力あるから大きな役割をくれ!という意味ですね。)

 

敷居が高い

「約束を破るなど、申し訳ない行為をしたためその人の家へ行きにくい」という意味

 

憮然

「失望してどうしようもない様子、また意外なことに驚き呆れている様子」

 

黄昏れる

「日が暮れて暗くなる」という意味

 

なし崩し

「物事を少しずつ整理、片付けていくこと」

 

ほとんどの言葉が、本来の意味とは正反対に使われていることがわかりますね。

 

まとめ

 

最近思いますが、事実ってすごく重要なのに、あんまり重視されないですよね。

人はみんな、自分の思った通りに解釈し、その解釈が事実を上回ると、間違った解釈が根付いたりします。

 

ある意味、言葉も同じかもしれません。

 

時代と共に、本来の意味とは異なった新しい解釈が生まれ、また、文化と共に、新たな言葉が生まれる。

それがいつの間にか辞書に載って、公用語になっていたり。

 

だからこそ「言葉は変化するもの」と捉え、意味の変化や新しい言葉を柔軟に受け入れると、世の中の流れがもっと面白いものに見えてくるかもしれませんね。


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